TOEIC700点は英検何級?CEFRで正しく換算

「TOEIC700点は英検だと何級?」——就活や出願の書類を書いていて迷いやすいポイントです。本記事では結論を先に提示し、CEFR(国際基準)を使った安全な換算の考え方、履歴書での正しい表記、そして700→準1級(B2)へ上げる最短ロードマップまでをまとめます。

目次

1. 結論:TOEIC700点は英検でどの級?

1-1. クイックアンサー(700=B1帯/英検2級レンジ)

TOEIC L&Rの700点は、CEFRの目安ではB1帯です。英検のCEFR対応に重ねると、中心は英検2級レンジ(B1)。一方、英検準1級はB2相当のため、700点時点では準1級未満と言うのが安全です。

1-2. なぜ「準1級未満」なのか(根拠)

根拠はシンプルに2点です。(1)TOEIC⇔CEFRの目安ではB2が概ね785点以上。(2)英検⇔CEFR対応では2級=B1/準1級=B2。よって700(B1)は、準1級(B2)には届いていないと説明できます。

2. 換算の考え方:CEFR経由が安全な理由

2-1. TOEICは「読む・聞く」、英検は「4技能」

TOEIC L&Rはリーディングとリスニングの2技能、英検はリーディング/リスニングに加えてライティング・スピーキング4技能を測定します。設計が異なるため、両者を完全同値で換算する公式は存在しません。そのため、国際的な共通物差しであるCEFRを媒介にして「おおよその位置」を示すのが最も誠実です。

2-2. 公式・公的資料の読み方(ざっくり)

一般に、TOEICのB1はおおむね550〜780、B2は785〜。英検は2級=B1、準1級=B2、1級=C1が基本線。この2つを重ねると、700=B1=英検2級レンジという整理になります。

3. スコア境界線:650/700/730/785の意味

3-1. 650〜700:B1中上位(英検2級上位ゾーン)

この帯は、一般トピックの長文要旨や日常〜業務連絡の聞き取りに強く、英検2級では安定して戦えるレベル。準1級を見据えるなら、学術寄り語彙・抽象度の高い論旨把握・論証型の表現力を追加するフェーズです。

3-2. 730:求人で評価されやすい節目

730は求人票での基準に使われがち。B1高位のため実務での要旨把握は概ね可能ですが、準1級(B2)相当の論証力・言い換え力・一貫した主張構築では粗が出やすい段階です。

3-3. 785:B2突入=準1級レンジ

785以上はCEFRB2に入る目安。英検準1級のレンジです。複雑な文章の要点把握、筋道だった主張、場面に応じた語彙選択が求められます。

4. 履歴書・就活での表現

4-1. NG:断定的な「準1級相当です」

700点はB1帯のため、「準1級相当(B2)」と断定するのは避けましょう。試験設計が異なるうえ、CEFRの帯も一段上です。

4-2. OK:CEFR準拠の安全な書き方テンプレ

  • TOEIC L&R 700(CEFR目安:B1)
  • 英語運用:英語メール・会議要旨の理解、日常業務の英語対応(B1相当)
  • (英検受験前なら)英検準1級受験予定:B2目標、記述・面接対策中

「できることベース」で具体局面(要旨把握/メール処理など)を添えると説得力が増します。

5. 700→準1級(B2)への最短ロードマップ

5-1. 語彙・長文:B1→B2の“密度差”を埋める

毎日:分野別アカデミック語彙30〜50語(環境・医療・経済・テック)。長文は段落要旨→接続語→論証の骨格の順で読むプロトコルを固定化。仕上げに150〜200語の要約で論旨を再構成して定着させます。

5-2. ライティング・面接:英検特有の壁の越え方

準1級はアウトプットがカギ。英作文は週2本(主張→理由2→例→反論処理→結論の型)。スピーキングは日次3分モノローグ+3分Q&Aを録音→自己採点→改善。統計・具体例・対案の「使い回し素材」を用意すると伸びが速いです。

5-3. 学習スケジュール例(3〜12週間)

  • 3週間(短期):語彙900/要約9本/英作文6本/シャドーイング15分×15
  • 8週間(標準):語彙1800/長文16本/英作文12本/面接ロール20回
  • 12週間(堅実):過去問2周+弱点潰し/模試週1/面接実戦30回

KPI:単語定着率80%、要約WPM、面接の沈黙削減。B2要件に直結する数字で追いましょう。

6. FAQ:よくある質問

6-1. TOEICと英検、どちらを先に受ける?

直近の提出があるならTOEIC(結果の可視化が速い)。英語力の「厚み」を示したいなら英検準1級(四技能の証明)。700保持者は、TOEIC730/785の上積みと並行で英検の記述・面接に投資するとバランスが良いです。

6-2. 英検CSEや技能別CEFRはどう役立つ?

英検はCSEスコアで4技能の合算と技能別CEFRが見られます。弱点(特にライティング・面接)が数値で把握できるのが利点で、B2(準1級)を狙うなら技能別にもB2が出る設計にすると確度が上がります。

7. 参考:簡易換算表と注意

7-1. TOEIC⇔CEFRの目安表

CEFRTOEIC L&Rの目安
B1約550〜780(700はここ)
B2約785〜

7-2. 英検⇔CEFRの目安表

英検CEFR
2級B1
準1級B2
1級C1

7-3. 注意:換算は“完全同値”ではない

TOEICは2技能、英検は4技能。換算はあくまでCEFR経由の目安であり、提出先の基準や年度によって扱いが異なる場合があります。最終判断は最新の公式情報を確認してください。

8. まとめ

結論:TOEIC700=CEFRB1。英検では2級レンジが中心で、準1級(B2)にはもう一段の伸びが必要。履歴書はCEFR準拠+できることベースで誠実に表記しましょう。700→準1級の最短ルートは、語彙密度・論旨追跡・論証力(書く/話す)の三点を習慣化し、KPIで進捗を可視化すること。3〜12週間の計画でも十分手が届きます。


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かっしー
TOEIC770点 → 900点を目指して勉強中✍️
2025年10月に英検準1級を受験予定です。

独学で積み上げた学習法や教材レビューを発信中。
「効率よく成果を出す英語学習」をテーマに、ブログとXで情報をシェアしています。

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